21歳。日本から船でアジア大陸に渡りひたすら陸路を西へ。
中国〜チベット〜ネパール〜インドと約一年かけてのんびりと異世界を放浪した。
言葉も文化も違う世界で外国語が得意な訳でも無い私は身振り手振りとアイコンタクト、
片言の英語、そしてギターでコミュニケーションするしかなかった。
旅を終えて私は地球人として一枚脱皮したような感覚が一番の収穫だった。

あれから20年以上が経った今、1990年代のアジアを旅できたことは最高の幸運だと思う。
この20年ですべては変わり、古き良きアジアもだいぶ無くなった。


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横浜〜フェリー鑑真号〜上海〜チベット


ゴルムド・格爾木
私が訪れた頃はここが中国大陸鉄道の終点だった。そしてここからオンボロバスで標高5000mの峠を越え
何日かかかってチベット・ラサに辿り着いた。




鉄道開通後は運休しているというゴルムド-ラサ間のバス
氷河の横を走る




標高5300mの峠にてなびくタルチョ
布の一枚一枚に経文が書かれ、風にはためいただけで功徳が風下に流れていくという。




ラサ
チベットの象徴であるポタラ宮殿
しかし中国の尊敬も誠意もない管理が行われていた。




長期滞在したホテルの売店の子供達
とても働き者で純真。




中国の侵略により許可証がないと外国人は入れない区域の子供達。
すぐに打ち解けたが、 外国人をほとんど見たことがないらしく
その時同行していたスイス人の青い瞳に興味津々だった。




標高5000m以上の地域での登山は空気が薄くとてもきつかった。
地球と宇宙を感じさせる独特の空間だった。




チベタンは魂を抜かれる、といって写真に撮られるのをいやがる。




中国はチベットの貴重な原生林を半分にまで減らしてしまった。
そして核廃棄物を捨てている。これは宇宙的な罪である。




湖岸の巨岩にもお経が彫られている。




チベットヤク




ヤルツァンポ河。ピュアな自然が広がっていた。




見える山々は7000m級。超クリアな川の水。




まだ手つかずの自然が息づいている。




こんな山奥の果てにも敬虔なチベット僧が住んでいる。




タルチョと自然のコントラストが美しい。




中国人とはまったくヴァイブが違うチベタンはとても親日的だ。




原始的なテント生活をする遊牧民にお世話になった。
言葉は通じなくとも酒宴はとても盛り上がった。




吸い込まれるような渓谷。未舗装の荒れた道路はとても危険だ。




現地の人たちは温和だった。




中国ではよく見かける光景。子豚はとてもかわいい。




とても空気が薄い地域。




ヒマラヤが壁のようにそそり立つ。


ヒッチハイクで乗ったトラックの荷台で現地の地酒を
回し飲みしながら色々と語り仲良くなった男性。




標高5000mを越える高地からだと月も低く見えるような気がする。




一泊させてもらったチベット仏教寺の子供と遊ぶ。




連日のハードな旅で体力を消耗してしまい、このお寺の宿泊所で一日静養させてもらった。
子供達と仲良くなって走り回ったら息が苦しくてしょうがなかった。




たった数時間の出会いだったが別れが辛い。
高山の果てにあるこの集落を流れる川も凍てついていた。




巨大な雪山。




この雪の斜面を現地の巡礼と一緒に歩いた。
かなりハードな行程だった。




ようやく里が見えてきた。


ネパール・インド


標高7000m以上の山を30km離れた標高800mの地から眺める迫力。
本当に屏風のようにそそり立つ。




カトマンズで知り合ってギターを教えに遊びに行った家の奥さん。




カトマンズの盆地を離れて。




カトマンズ〜ポカラ2百数qを何回かバイクで旅した。
肌でその地を感じられるバイクは最高の乗り物だ。




ネパールはとても気に入って何度もVISA延長をして結局5ヶ月間滞在した。




インド バラナシ ガンガー




日本を出て今回の旅の一つの目的地であるバラナシに着くまで7ヶ月以上かかったが、
徐々にアジアの混沌に慣らされて来たのでインドの雑踏にも違和感なく溶け込むことが出来た。




インド最高の聖地はとても気持ちよいヴァイブの地だった。




何もかも飲み込んで滔々と流れるガンガー。




私も毎朝沐浴をするようになった。日の出が川面に揺れる。




現地人に混じって沐浴したり泳いだりしていたが
流れてくる死体に鉢合わせたこともあった。




狭い路地でも普通に牛がいる光景。




混沌の雑踏とは対比的な向こう岸。




シヴァ神のリンガムが並ぶ。




人懐こい子牛。腰掛けていた私の膝に顔を乗せてきた。




夜のメインストリートにたむろする牛たち。




迷路のような路地にはインドのカオスが詰まっている。




カルカッタの安宿で。
ギターはネパールで買ったもの。日本円にして4000円くらいだった。




カルカッタ近郊で見た皆既日食。ガンガーが逆流し昼間に星が見えた。
凄く神秘的な時間だった。




沖縄でよく見かけるハイビスカス。




タイ南部のコサムイ島の椰子林。この島でもバイクで駆け回って遊んだ。




ポカラ近くの農村で出会った少女。
純真な瞳はいつもヒマラヤを見ているからだろうか。




インド バラナシにて22歳の自分。
27年経った今も旅と音楽を愛している。


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